大野 裕

定価: ¥ 693
販売価格: ¥ 693
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おすすめ度:

発売日: 2000-04
発売元: PHP研究所
発送可能時期: 在庫あり。
読みやすく良書だと思います。
うつについて、全般的にやさしく書かれた良書だと思います。
私にとっては、「問題解決法」というものが、具体的に、活用できる内容でした。
ただし、簡易に書かれているが故、専門性にやや欠ける面を否めないかもしれません。
軽度のうつ症状に悩まされている方に向いていると思います。
読みやすく、内容も充実しています。
この本を読んで新たに分かったことをまとめてみます。
・うつ状態が少し回復傾向にあるときの患者の気持ちと、
その患者をそばで見守る他の人の考えとが食い違いやすいんです。
周りの人は、患者の回復の兆しに敏感なため、期待や希望を込めて
「だいぶ良くなってきたね」と声を掛けがちですが、
患者は、うつ状態がどん底のときの苦しみを忘れられず、
尾を引きずっていたりするので、だからそんなときに
「だいぶラクになってきたんじゃない?」などと言われると
患者は(ああ、やっぱり自分の苦しみを分かってくれる人は
いないんだ)と、絶望的になって死を考えることもあります。
・うつ状態でも出来る趣味があるなら、その趣味で楽しい時間を
作ることも治療のひとつです。
何もしないで悶々としていると、どうしても色々考えて
うつ状態を悪化させがちです。
一時凌ぎでも、つらい気持ちを忘れて何かに熱中することができれば
それは立派な治療です。
・うつ状態でつらいときは過去を振り返っても楽しかったときのことは
なかなか思い出せません。だから、楽しく過ごせたときは、それを
記録しておくといいです。
つらくて“今までもこれからも苦しいことばかり続く”と絶望したとき、
その【楽しく過ごせたときがあったことの記録】を読み返すと
“決してつらいことばかりじゃなかった”と
思いを変えることもできます。
・(家族だから、親なんだから、私のつらさを分かってほしい)
(分かってくれるべきだ)
と思うと、患者の思い通りに考えたり動いてくれない家族にイライラし
どうしてもネガティブな気持ちでいっぱいになり非常につらくなります。
そんなとき
“いくら家族でも、生んだ親も育った環境も異なるのだから、
「患者である自分が望むように考えて動いてくれ」というのは無理な話だ”
と、良い意味であきらめると、少しラクになるかも。
うまくまとまって、理解しやすい本。
大綱は以下2つ。
★うつ病はどんな病気か
★うつ病の治療法(心理的治療、薬物療法、社会的治療)
うつ病とうつ状態の違いや、具体的な症状といった入門的なところから、
抗うつ薬の作用の仕組み、少し特殊なうつ病などまで、幅広く説明してあるため、
これ1冊でかなりうつ病に対する理解が深まるはず。
うつ病がどういった病気か知ると、当事者は気持ちの整理がつき、
周囲の人も適切な接し方ができる。
1点、認知療法のところで、認知の歪みを改善するために
「根拠を探す」とか「代案を考える」などと書いてあるが、
常に頭を使うようなロジカルな方法が多く、うつ病で気分が
落ち込んでいる人間にはかえって酷ではないかと感じた。
ともあれ、分かりやすく、読みやすい1冊であることには間違いない。
(※2000年に刊行されたということで、
統計や資料が90年代と、少し古めです。)